女性一人暮らしのセキュリティ対策。確認すべき賃貸の設備とは?
「女性の一人暮らしにはセキュリティが万全な賃貸物件を!」とよく言いますが、そもそもセキュリティが万全とはどんな賃貸物件なのでしょうか?
今回はマンション・アパートのセキュリティに関する設備をご紹介します。
1. 共用エントランスの有無
建物全体のエントランスのことを「共用エントランス」と呼びます。
物件の構造が木造や軽量鉄骨造のアパートメントタイプは共用エントランスがないことが多く、一方の重量鉄骨造・鉄筋コンクリート造等のマンションタイプは、共用エントランスが備わっていることが多くなります。そして、共用エントランスが設置されているものは、扉が一重か二重のどちらかになります。
大体、共用エントランスのオートロックが付いているものはエントランス扉が二重扉、オートロック等の設備がないものは、一重扉が多くなります。
2. 共用エントランスのオートロック
居室の鍵がオートロックですか?と聞かれる事がありますが、オートロック付きの物件とは、共用エントランスの鍵がオートロックであることを示しています。
居室に行く前に、もう一つ鍵が付いている扉があると、やっぱり安心感が異なりますし、外部の人が明らかに建物内に入り込みにくくなるため、安全レベルが増します。
尚、デメリットとしては、オートロックの物件で鍵を部屋に忘れたまま外出してしまいますと、建物内に入れなくなってしまいますのでご注意ください。
3. ホームセキュリティ
最近、テレビCMでもおなじみのホームセキュリティ。主に、SECOM、ALSOK、CSP、全日警、TOKYUSECURITYが代表的になってきます。
空き巣などの侵入や火災が発生したときなど、非常時に警備会社が駆けつけてくれる頼もしいサービスです。ホームセキュリティが導入されている場合は、共用部のエントランスにマークが貼られている事が多いので、チェックしてみましょう。
*マークが貼られていても、サービスが入っていない場合がありますので、マークがあった場合は、ホームセキュリティサービスが入っているか確認をしましょう。
4. 管理人常駐 / 巡回
物件によっては、管理人が常駐、もしくは巡回してくれる物件があります。
常駐しているのは、分譲マンションを賃貸として貸し出している場合が多いですが、出入りする人を見張ってくれる人がいるのは、やっぱり安心感が異なります。
やはり機械より人の目の方が、安心感が得られます。管理人さんがいてくれる物件は、少し室内のデザインや設備が劣っても、女性にはセキュリティの観点でお勧めしています。
5. 共用廊下が内廊下か、外廊下か
共用廊下とは、エントランスを抜けた後の共用部の廊下のことを指し示します。
共用廊下は、建物内にある内廊下と、外に出ている外廊下の2パターンがあります。都内90,000円以下の物件においては、大体が外廊下です。
防犯上、内廊下の方がお勧めですが、外廊下の場合は、廊下の壁が低くなっていないかチェックをしてみてください。
共用エントランスがオートロックであっても、共用廊下の壁が低い場合は、壁を乗り越えて外から人が入ってくる事が出来てしまいます。
6.エレベーター
共用部のエレベーターは、高層階に住んでいる方には大変助かる設備です。しかし、狭く、また一時的でも密室空間になるエレベーターに乗るのは、女性の方には不安が伴うものでもあります。
エレベーターについては、下記の4つに分かれる事が多くなります。
① 監視カメラ付きエレベーター
最近では、エレベーター内に監視カメラが付いていることが多く、何かあった場合に、後から確認してもらうことが出来ます。
② 監視カメラ+ TVモニター付きエレベーター
1階で、誰が中に乗っているか分かるように、エレベーター外にTVモニターが設置されている場合があります。TVモニターが付いていれば、誰が乗っているのかが外から確認することが出来、安心することが出来ます。
③ 鍵付きエレベーター
エレベーターに乗るために、居室の鍵を翳すタイプのエレベーターです。鍵がないとエレベーターが動かない為、建物外の人が入ってくる事が出来ません。
④ 上記①〜③の設備無し
①〜③の設備がないエレベーターの場合は、そのマンションにどんな人が住んでいるのかチェックをしておきましょう。チェックするポイントは自転車置場とゴミステーションです。
共用部の自転車置場を見ると、女性が多いか男性が多いかが、自転車の大きさ、色で判断することが出来ます。また、自転車の置き方が乱雑であったり、ゴミステーションのゴミの出し方が汚い場合は、注意が必要です。
7. 居室鍵の種類
基本的な鍵の種類をご紹介します。
居室に付いている鍵には幾つかタイプがあります。下記には多く出回っている鍵のタイプをご紹介します。
① ディンプルシリンダー / ディンプルキー
鍵穴の構造が複雑で、不正開錠が困難と言われており、高い防犯性が認められています。現在、築浅の物件は大体が本キーを用いています。
② ロータリーディクシリンダー
築年数が10年以上たっている物件は、シリンダーキーの方が多くなります。① のディンプルキーがこの鍵を作っている企業でしか複製が出来ないのに対し、街の鍵屋さんでも複製が出来る為、①の鍵よりは防犯性が劣ります。
③ ピンシリンダー
築年数が古いアパートメントタイプの物件に用いられているる事があります。女性の一人暮らしには本キーが用いられている物件はお勧めしません。古いタイプのピンシリンダーは不正解錠が可能と言われています。
④ ナンバーロック式
暗証番号を入力して鍵を開け閉めするタイプの鍵です。鍵を無くす心配がなくなる点では、大きなメリットのある鍵です。タイプにもよりますが、鍵のナンバーが外に知られない限りは、外からのピッキングも困難な為、防犯性が高くなります。
8. 居室鍵の数
居室の鍵は、ワンロックタイプかツーロックタイプの2パターンが多くなります。
ワンロックタイプは、鍵が1つ、ツーロックタイプは上下に2つの鍵が付いており、上下の鍵が異なる場合もあります。
勿論、一番防犯性が高いのはツーロックタイプの上下鍵が異なる場合ですが、共用部のオートロックの鍵、居室の上下鍵、と計3つの鍵を持ち歩く事になり、鍵の紛失の心配も出てきます。
9. U字ロック / ドアチェーン
U字ロックとドアチェーンは居室のドアの内側に付いている、補助キーです。誰か知らない人が来たときに、この補助キーをしたまま扉を開けると、扉を全て開かなくても、誰が来たか確認することが出来ます。
しかし、こちらのU字ロックについては、外から解錠可能と言われていますので、あくまで補助キーとして用いて、家にいる時も居室の鍵をするようにご注意ください。
10. インターフォン
インターフォンについては、主に3パターンあります
インターフォンの種類:
- ドアフォン:TVモニターが付いていない、来訪者と会話が出来るインターフォンです。
- TVモニター付きインターフォン:来訪者の顔を見ながら会話が出来るインターフォンです。
- カラーTVモニター付きインターフォン:TV画面がカラーで表示されるタイプのインターフォンです。
築古の物件ですと、インターフォンが付いておらず呼び鈴のみのところもありますが、もし呼び鈴のみを選ぶ場合は、必ず居室ドアの内側にドアスコープ(外を見るための小さな穴)が付いている事を確認してください。
来訪者が分からないまま、扉を開けるのは危険ですので、①のドアフォンのみの場合も、扉のドアスコープは必須です。
まとめ
以上、女性の一人暮らしにおいて、セキュリティ重視の物件を選ぶ際に見ておきたい10ポイントをご紹介させて頂きました!
全て最高峰が揃っている物件を選択出来ればベストですが、予算の関係上、そんなわけにもいかないことがほとんどかと思います・・。予算内でセキュリティ設備が揃っている物件が出てこない場合は、設備以外のポイントをチェックするのがお勧めです。
セキュリティ設備が揃っているから必ずしも安心ということもありませんので、設備以外のチェックポイントは次回の記事でご紹介させて頂きます。